そういうのはいらないんで

実装ショップで一人の客が実装石を買おうとしていた
「すいません、この仲良し姉妹セットと飼育用ケージをください」

「わかりました、ところで餌や小型ベッドは購入しなくてよろしいでしょうか」

「そういうのはいらないんで」

「あっ…(察し)」

レジに連れてこられた姉妹は大喜びである

「ワタチたちチアワセになれるテチ!いっしょに大きくなってゴシュジンサマのお役に立つテチ!」

「ウジちゃんオネチャといっしょでうれちいレフーン!」

家に連れてこられた姉妹は何もないケージに入れられて戸惑った

そして男は姉実装にこう告げた

「それでは!ウジちゃんを食べるまで出られま10(テン)を開始いたします!!」

姉妹は許しを乞い、それが無駄とわかるとお互いを励ましあった
だが それが逆に男の逆鱗に触れた!男に髪と服(とおくるみ)を奪い取られるとテェェンレェェンと泣いた

「おナカ空いたテチ…」

「ウジちゃんもレフー!」

曲がりなりにも飼い実装になる躾をされた二匹は目の前の自らの糞を食べるという発想を持ち合わせてはいない

お腹が空いたと泣き喚くウジちゃんを「おウタを歌ってあげるテチ」となだめる姉

しかし3日後、それも限界に達した

「ウンチ食べるしかないテチ…パクッ、モグモグ……テボェェッ!?」

安物とはいえ実装フードだけを食べて生きてきた実装石が糞を受け付けられるわけがなかった

そのとき姉実装の中で何かが吹っ切れた

「オネチャ…ゴハンはまだレフ…?」

「いただきテッチューン!!!!!」

ガブリ!

一気に齧られた蛆実装の体がビクンと少し跳ねるとあとはピクピクと痙攣するだけだった

「ウジちゃんウマウマテチーッ!デリシャステチーッ!!」

「約束どおり公園にでも解放してやるよ、同族喰いの禿裸さんよ」