作品

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レフちゃん~後編

翌日、いつものようにレフちゃんを取り出した。レフちゃんは何もわかっていないのか忘れてしまったのかいつもどおりうれしそうだった。 それが更に僕の気持ちを陰鬱にさせた。あんなことがあったのに何もわからないようなイモムシに感情移入していた自分が急に情けなく思えてきた。 僕は遊ばないでそのままフタを閉じて机にしまった。 レフちゃんとはもう遊ぶ気にはなれなかった。 僕はレフちゃんを捨てることにした。 長女に […]

レフちゃん~前編

昨日のことのようにはっきりと覚えている。あれは僕が小学生だったころのことだ。 学校から帰ってお菓子を食べているとタンスの物陰から物ほしそうにこちらをみつめる目に気が付いた。 そいつ…実装石は、母に好かれていないことをわかっているのか、母がいるときはいつも気配を消しているのに、僕一人のときには少しずつ顔をみせるようになっていた。 食べていたお菓子を1粒投げてやったのはほんの気まぐれからだった。 そい […]

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