スク

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北風と大雨

<パート1:北風> 帰る途中に公園を通るとベンチに仔実装が縛られているのを見た。今日は北風が一段厳しいと言っていたが……仔実装は完全に裸に剥かれてブルブル小刻みに震えていた。じっとこちらを凝視していたが、体全体が凍えて声も出すことができないようだった。今日は気温がかなり低いから同族を食う実装石も歩き回らないのだろう。このまま生き延びるのがこいつにとって幸せな事なのかわからない。 仔実装 […]

生き残り仔実装

命からがら逃げ延びた仔実装「テヒィ…、テヒィィ…。」家族や仲間達を殺したあの怖いヤツは追っては来ないようだ「た、助かったテチ…?でもなんか背中が痛いテチ…。」仔実装の背には小さな水晶の破片が突き刺さっているが、仔実装にはそれが見えない「テェェェ…、それよりも外は寒いテチ。このままだと凍え死んでしまうテチ。」周りを見ると道路脇に自販機が何台か設置されている寒さもいけないが、仔実装がたった一匹でいるの […]

木の下の仔実装

少し冷たい雨が降っていた5月中旬のある日、昼食を食べに出かけた。公園の隣の狭い路地を歩いて、イチョウの木の下の乾いた地面に実装石一匹が丸まっているのを見た。 大きさで見ると仔実装なのだろうか。服はボロボロ、髪は乱れていた。たいへん汚れている様子だ。人を見ても逃げないのを見ると死にかけているのだろうか。俺と目が合った時も「テチㅡ…」と力なく鳴いた。 「すまない。今おまえにあげられるものはないんだ。」 […]

親指と親指

今日は家で育てている親指実装を連れてペットショップに行った。犬や猫などを見ながら店を回って到着したところは実装席コーナー。複数のサイズの実装席が様々なサイズのケージに一匹ずつ閉じ込められていてみな自分を買ってくれとアピールしていた。 中には親指実装も売っていて、おがくずを敷いた水槽の中を親指が飛び回ったり転がったりしていた。 店員の勧誘でそのうちの一匹に触れてみることになった。手のひらの上で売り親 […]

復讐

俺は虐待派、今日も糞蟲求めて公園へとやってきた。居る居る糞蟲どもが。さて、どいつを潰してやろうかな? 「デスデーッス」「テチュー、テチュテチューン♪」 いい奴を見つけたぜ、親子の野良実装がほのぼのと戯れている。リンガルで会話を読んでみたが愛情ある親子みたいだ。よし、今回はコイツらに決めた! 「あんまりはしゃぐと転ぶデスよ」「大丈夫テチュ!転んだりしないテ…ヂ!」「ほらほら、言った傍から…大丈夫デス […]

親子の絆

とある公園の茂みの奥で、実装石の親仔がひなたぼっこをしていた。母実装はどうやら妊娠しているらしく、お腹を愛おしそうに撫でている。「デェ…ワタシはとっても幸せ実装デスゥ……」 彼女ら野良実装にとって“仔を産むこと”はさほど苦ではない。しかるべき栄養と妊娠のタイミング、そして出産場所があればよいのだ。難しいのは“育てること”ただ一つ。非常食、捕食、糞蟲化……仔が生を全うできない要因は山ほど存在する。群 […]

嗚呼、テチコ

うちの飼い実装、テチコが死んだ。 可愛がっていた奴だった。いや、愛していたと言っても過言ではない。あいつが居れば何もいらなかった。あの愛らしい笑顔を見ていれば何も考えなくてよかったんだ。『テチュ~ン♪』テチコの遺影の前で、一粒種のテチカがミニカーで遊んでいる。この仔が居なければ今頃俺は発狂していたことだろう。なぜ、この仔を残してお前は逝ってしまったんだ……。 テチコはとびきり可愛い実装石だった。業 […]

託児物語

コンビニ袋に妙な違和感があると思ったらやっぱりな……。託児か。 『人間さんテチュ』『ワタチ飼い実装になれるテチュ?』『ウンチ出るテチー』 机の上で思い思いに過ごす糞蟲達。さて、コイツらどうしてやろうか……? とりあえず、分不相応な手前の糞蟲を定規でオシオキだ。ぼぐっ。『ヂャ…ガ……!』じゃがりこよりも脆いその足はいとも簡単に切り離された。ちと力を入れすぎたか? 残りの手足は程々に潰しておくとするか […]

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