渡り実装の季節

デェスデスー。
(今年もお世話になりますデス。よろしくお願いしますデスー。)

木枯らしが吹き始める頃、渡り実装の一家は我が家の庭にやってきます。

毎年この季節には、道路のあちこちに「渡り実装石に注意」の看板がたてられ、寒い季節を人里の庭先に降りて過ごすために、背中に一杯の荷物を背負って歩く親実装や、その跡をビニール袋を担いだり、今年生まれた蛆ちゃんを大事そうに抱えて、ちょこちょこ付いて歩く仔実装たちの姿が見られる様になります。

庭先には例年の様に、実装石の好むダンボールハウスを用意。青い防水シートで雨避け、雪避けをした「おうち」を見て、仔実装たちは

テッチュー!
(屋根のあるおうちテチ!凄いテチー!)
テチテチュ、テッチュン?
(ニンゲンさんのおうちみたいテチ。)

と大喜びです。

渡り実装達は、毎年、決まった家の庭で冬ごもりの支度をし、雪が降るまでに木の実や草の実を蓄えたり、家の主に大好きな金平糖を分けてもらったりして準備を整えると、安全な人間の庭先で一家揃って冬を越します。

庭先では寒いだろうと家の中に招き入れようとする人も沢山ありますが、渡り実装達は「春には又山へ帰らないといけないデス。親切はとっても嬉しいデスが、ニンゲンさんのお家はワタシ達のお家とは違うデス。」と皆丁寧に断ります。山実装として「守っていかなければならない」掟が、渡り実装達にはあるらしいのです。

今年の「家賃」は珍しい茸や山の木の実。ビニール袋いっぱいの秋の味覚に想いを馳せる、また賑やかな冬の始まりです。


引用元:実装石LOVEお絵描き掲示板 (basso.to)