中実装

どうして仔だけを殺すデスゥ!

どうして仔だけを殺すデスゥ!ワタシだけを殺せばいいデジャァァ! 仔は逃して来たんだが、お前らの減る気配がまるでないんでね 仔を殺して親が死んでいくのを観ていることにしたんだよ また産んでもいいけど、絶対に生かさないからシクヨロ 祭りを逃れ、ひっそりと繁殖していた親実装宣告をさらりとしてのけたのは実装学部学長のT教授であった 教授が学部の長におさまってかれこれ10年、実掃祭は”毎年 […]

老大工

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カッカッカッ… 夏空の下 空き地に小屋掛けしたテントの切り込み場年老いた職人が材木を加工している 無骨な指に白髪交じりの頑固そうな顔だ重い梁をよいせと引っくり返す 昔は棟梁と呼ばれ弟子も抱えていたが今は独り 昼にの弁当を広げた時に敷地の片隅からこちらを見ている仔実装に気付く親とはぐれでもしたのか痩せこけている 何気なく玉子焼きを放ってやる 高い秋空の下五色の幟がはためく上棟式この日ばかりは知己の職 […]

木の下の仔実装

少し冷たい雨が降っていた5月中旬のある日、昼食を食べに出かけた。公園の隣の狭い路地を歩いて、イチョウの木の下の乾いた地面に実装石一匹が丸まっているのを見た。 大きさで見ると仔実装なのだろうか。服はボロボロ、髪は乱れていた。たいへん汚れている様子だ。人を見ても逃げないのを見ると死にかけているのだろうか。俺と目が合った時も「テチㅡ…」と力なく鳴いた。 「すまない。今おまえにあげられるものはないんだ。」 […]