助けてあげたい

ある真冬の寒い日…
コンビニで肉まんを買って頬張っていると、近くの草むらから小綺麗だけど妙にやつれた実装石が仔を抱えて出てきた
自分の側に来て何やらデスデス言っているのでリンガルで聞いてみると…
どうやらこの寒さと昨今の徹底した害獣対策でまったく餌が採れないので、自分の肉まんを恵んで欲しいとのこと
礼儀正しい言葉使いからきっと賢い親子なのだろう
可哀相なので助けてあげたいが、肉まん1個じゃ親はなんとかなっても仔が持たないだろう…そうだ!

「その仔と交換ならいいよ」

せめて仔だけでも助けてあげたい
賢そうな仔だし飼っても大丈夫だろう
自分の突然の提案に驚いた親実装だったが、ふと何を思ったのか後ろを向いて仔と何やら話し始めた
…仔とお別れでもしてるのかな?

『デププ…これでお前は飼い実装デスゥ… 大丈夫デス…ママ後から行くから安心するデスゥ…餌も手に入って一石二鳥デスゥ…

…は?
コイツ糞虫じゃねーか!!
小声で喋ってるつもりだろうけど、しっかりリンガルは拾って翻訳してるぞー

ひとしきり仔に今後の幸せ家族計画を語った後、くるりと振り向き呆れてる自分に仔を差し出してきた

「…この仔をお願いするデスゥ…デププ」

邪悪な笑みが隠せてない親から仔を受けとると、自分の手の中でチププ…と笑う仔を手から離した

「…!? テェェェェェェェ チベッ!」

親の目の前をすり抜けて、アスファルトの染みとなる仔実装

一瞬何が起きたのか解らなかった親だったが、染みを見た瞬間我に反り自分に殴り掛かってきた

「デギャァァァァァ!仔に何をするデスゥゥゥ!私達が何をしたって言うんデスゥ!せめてエサ寄越せデ…」

「うるせー!糞虫が!」

親が喋り終わる前に顔面にめり込むほどの爪先をお見舞いしてやった
グボァ!という鈍い音をたてて草むらに飛んでいく親実装…

やっぱり実装石は録な生き物じゃないなぁ…と思った冬の日の出来事だった