通勤電車
いつものように通勤電車に揺られ、駅に止まりドアが開くのを何気なく見ていた
すると見慣れぬものが乗り込んでくるのが見えた
そう、実装石だ
あまりに非現実的な光景に目を疑ったが、確かに実装石と一回り小さいもう一匹が電車に乗り込んできていた
あれ?キョロキョロと何かを探してる?
ふと後ろを振り返る実装石
そこで、電車とホームに隙間があるのに気付き覗き込んでいる…
と次の瞬間、「デギャァァァァァ!」という絶叫…
あぁ、ありゃ隙間に小さな仔が落ちたんだな
て事はコイツは一回り小さい方の親か
そのまま隙間を見つめ泣き続ける親実装…
だが、ここで発車のベルが鳴りドアが閉まり始める…
デッ!?と気付いた時には時既に遅し
両端から迫るドアに首を挟まれてしまう
そしてそのまま発車
首はかなり潰れているが、まだ生きているらしく電車の外からデブォァァアァァァァ!だのやかましい声が聞こえてくる
どうやら凄い風圧のようで、車内のボディが気持ち悪くもがいていた
そんな親を助けようと仔が泣きながら必死に引っ張っているがビクともしない
諦めかけた刹那、ゴツッ!という鈍い音と供に電車の中がふと暗くなる
トンネルに入ったのだ
トンネルに入ったと同時にピクリとも動かなくなる親の体…
どうやらさっきの鈍い音はトンネルの壁面に親の頭がぶつかり千切れた音のようだ
最後の力を振り絞り親を引っ張った仔だったが、急に軽くなり親が倒れてきた
自分が親を助けたと思ったんだろうが、そこには見慣れた頭は付いていなかった…
「テチャァアァァァァァ!?テチ!テチ!テチァァァ!」
なんか叫んでるで興味半分でリンガルで翻訳してみる
「ママの頭が無いテチァァァァ!これじゃ一緒に楽園に行けないテチァァァ!」
楽園?
「この動く箱に乗ってツキヂっていう楽園に行ってお魚食べ放題って言ったテチィ!こんな所で寝ちゃダメテチィィィ!」
ツキヂ?あぁ、築地か、それで電車に乗ってきたのか
ていうかもう築地には魚は無いんだけどなー
それよりも、この次の駅はたしか…
プシューという音を上げドアが開いた瞬間、人が流れ込んできた
そう、時間は今まさに通勤ラッシュ
この駅からの乗車が一番多いのだ
怒濤のごとく流れ込んでくる人の波に驚き叫びを上げる仔だったが、もはや逃げ場は無い…
「テチャァァァァァ…チベッ!?」
僅かな悲鳴のあと何がが潰れる音がした…
いやぁ、今日は朝から良いもの見れたなぁ
ていうか、ここ北海道だし、どう頑張っても築地には行かないんだけどね、この電車…
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