老大工
カッカッカッ… 夏空の下 空き地に小屋掛けしたテントの切り込み場年老いた職人が材木を加工している 無骨な指に白髪交じりの頑固そうな顔だ重い梁をよいせと引っくり返す 昔は棟梁と呼ばれ弟子も抱えていたが今は独り 昼にの弁当を広げた時に敷地の片隅からこちらを見ている仔実装に気付く親とはぐれでもしたのか痩せこけている 何気なく玉子焼きを放ってやる 高い秋空の下五色の幟がはためく上棟式この日ばかりは知己の職 […]
架空の生物「実装石」のサイト 18歳未満閲覧禁止
カッカッカッ… 夏空の下 空き地に小屋掛けしたテントの切り込み場年老いた職人が材木を加工している 無骨な指に白髪交じりの頑固そうな顔だ重い梁をよいせと引っくり返す 昔は棟梁と呼ばれ弟子も抱えていたが今は独り 昼にの弁当を広げた時に敷地の片隅からこちらを見ている仔実装に気付く親とはぐれでもしたのか痩せこけている 何気なく玉子焼きを放ってやる 高い秋空の下五色の幟がはためく上棟式この日ばかりは知己の職 […]
翌日、いつものようにレフちゃんを取り出した。レフちゃんは何もわかっていないのか忘れてしまったのかいつもどおりうれしそうだった。 それが更に僕の気持ちを陰鬱にさせた。あんなことがあったのに何もわからないようなイモムシに感情移入していた自分が急に情けなく思えてきた。 僕は遊ばないでそのままフタを閉じて机にしまった。 レフちゃんとはもう遊ぶ気にはなれなかった。 僕はレフちゃんを捨てることにした。 長女に […]
昨日のことのようにはっきりと覚えている。あれは僕が小学生だったころのことだ。 学校から帰ってお菓子を食べているとタンスの物陰から物ほしそうにこちらをみつめる目に気が付いた。 そいつ…実装石は、母に好かれていないことをわかっているのか、母がいるときはいつも気配を消しているのに、僕一人のときには少しずつ顔をみせるようになっていた。 食べていたお菓子を1粒投げてやったのはほんの気まぐれからだった。 そい […]
あれから何日も経ちました。雪は強弱が変るくらいで降り止まず、もう実装が外を歩けるような天候ではありません。 「テッテレー♪」 そんな中、元気の良い蛆ちゃんの声がダンボールのおうちに響きました。 「はじめまちてウジチャレフ~♪ママあえてうれちいレフ~♪」 だけど蛆ちゃんの声に誰も応えません。 「ママ、ママ…大丈夫テチ?」 四女ちゃんがママの左目の血を拭きながら心配そうに話しかけます。 そういうママは […]
ちっぽけな林に実装石の一家族が住んでいました。 秋もそろそろ終わりになろうかという頃です。その家族が今日も集めたどんぐりを秘密の隠し場所に持ってきました。 「四女ちゃん、それも入れるデス。家族でずっと頑張ったので沢山貯まったデス、これで冬もゆうゆうデスー」 四女ちゃんと呼ばれた子が言いました。 「アマアマはそのときのお楽しみテチ」 ちいさい蛆ちゃんがダダをこねます。 「アマアマたべたいレフーいます […]
前の晩から降り始めた雨は勢いを増し続け、公園は薄く水没するほどであった。たまらないのは地面に直接居を構える実装石たちだ。 「ママ、蛆ちゃん達が溺れているテチィ」「…しょうがないデス、家を出て高いところへいくデス」 とある一家は小さな家族を頭の上に抱え、一旦高台へと避難する計画を立てた。中身という重石のなくなったダンボールハウスはゆっくりと崩壊しながら流されてゆく。降りしきる雨の中、家族は少しでも高 […]
※オリジナルのスク部分は消失した塩保管庫の掲示板ログデータにありましたが、データを保存しておりませんでしたので当サイトの管理人の記憶をもとに文章を書き起こしております。ご了承くださいませ。 田んぼの様子をみるため大雨の中を傘をさして増水した川の上の橋を歩いていると、何匹もの仔実装が足元にテチテチまとわりついてきた。めんどくさいと思いながらも携帯の実装リンガルアプリを起動してみる。 「一応きいてやる […]
テッテレー♪ テチテチ、テッチューン!(はじめまちて、ゴチュジンチャマ!いっしょにしあわせ探すテチューン♪) 今更、誰も覚えちゃいないと思っていた、三十何回目の誕生日・・・アイツから届いた、ピンクのリボンを掛けた小包を開けると、中に入っていたのは小さな「しあわせ」の御裾分けだった。 (わたち、がんばって立派な飼い実装になるテチ!どうかよろしくお願いしますテチー。) 同封されていた、俗に「リンガル」 […]
テチュ♪ 「そのポーズはなんだい?」 テチュテチュ。(これは「おあいそ」テチ。あたらしいおともだちやはじめてあったニンゲンさんに、なかよしになってほしいときにこうやってあいさつするテチ。) 仔実装達は、初対面の同族や人間に出会うと、よくまるく小さな右手を口元に運んで、小首をかしげ、「テチ」と小さくないて微笑む事がある。 実装石の価値観は「幸福」と「愛情」をもって至上とするものであると聞く。しかし、 […]
デェスデスー。(今年もお世話になりますデス。よろしくお願いしますデスー。) 木枯らしが吹き始める頃、渡り実装の一家は我が家の庭にやってきます。 毎年この季節には、道路のあちこちに「渡り実装石に注意」の看板がたてられ、寒い季節を人里の庭先に降りて過ごすために、背中に一杯の荷物を背負って歩く親実装や、その跡をビニール袋を担いだり、今年生まれた蛆ちゃんを大事そうに抱えて、ちょこちょこ付いて歩く仔実装たち […]